2022/7/26（火）夜10時54分放送「＃298 ドナーミルク」

何らかの原因で1500グラム未満で生まれてくる極低出生体重児。腸が未熟で人工ミルクだと負担になってしまい、後遺症のリスクが高い。
そんな赤ちゃんのため、いま広がりを見せているドナーミルク。

ママの寄付によるドナーミルクは、安心安全な経路を経て、必要な赤ちゃんに届けられる。
今年4月、母乳バンクにドナー登録できる機関が県内に初めて設置された。

きっかけは、不妊治療の末に去年12月に出産した福島実穂さん。「子どもが飲む以上に母乳が出ていたので、余った母乳は簡単に捨てられず、何か役立つ方法を調べていたら母乳バンクに出会いました。」

しかし、福島さんが出産した当時、ドナーとなるには東京の登録機関で、血液検査や問診を受けなければならなかった。
静岡で検査できないか母乳バンクに問い合わせたところ、静岡厚生病院で検査できるようになった。

様々な課題もある。その一つが受け手側の理解が浸透してないこと。何らかの理由で母乳が出ないママが、他人の母乳を飲ませることへ抵抗を感じるという。

「小さな命を助けたい気持ちはお互いに同じなので、より多くのママに抵抗なく活用していただけたらとても嬉しいです。」ママの母乳が飲めない赤ちゃんに届いてほしい。

「ドナーミルクの重要性が周知され、献血のように当たり前の医療になって欲しいので、少しでも母乳バンクの存在を広めていく活動をしていきたいです。」