放送内容
2020/9/8(火)夜9時54分放送「#208~井川メンパ~」
井川地域で愛用されてきた弁当箱「井川メンパ」。大井川鉄道、千頭駅からすぐ。井川メンパ、大井屋。主は、職人、前田佳則さん。30歳を過ぎ、都会から静岡に戻り、メンパ職人の道へ。修行を積み、独立に際しては、卸しではなく、店を構えた。
「最初すごい、修理の依頼がたくさん入ってきたので、やっぱり昔からこう地域に根差してた。だから、古い家には残ってるんですよね。もう捨てるしかないのかなと思ってたっていうのを直してあげると非常に喜ばれて。」
自ら店頭に立ち、直に接客し、耳を傾けることで気付きを多く得ることとなった。
「実際にどういうものがいいのかってつきつめていくと、自然と実は、昔の形に戻っていくっていう。古いメンパを修理したりすると、そういう作りからヒントを得たりとか木地の作り方もそうだし、漆もそうだし、下地もそうだし、素材もそうだし、そういうのをつきつめていったら昔の形に段々近づいていってる。」
「うちの先祖が残してくれたメンパの中に、砂金を入れてた小さいやつがあって、これをおかず入れにしたらどうかと思って、新しく今回からこの夏作って。」
奇をてらうことなく、伝統に向き合う。
「掻くうるしがないんですよね、もう静岡には。土地買って、山買って、木を植えて、永久的に自分たちだけで漆を生産して、それを商品に落とし込んでいくってことができれば、鬼に金棒でそれやっちゃえば、井川メンパ安泰かなって思いますね。」