放送内容
2022/12/20(火)夜10時54分放送「#318 静岡市・好光人形」
JR静岡駅南口にほど近い「好光人形」。
創業120年の老舗の人形店で、自社工房を持ちオリジナルの雛人形も作っている。
四代目の藪崎昌男さんが手にする古い帯は、お客さんから預かったもので、この帯は雛人形の着物となる。
雛人形の需要が減る中、藪崎さんは日頃から何か新しいことができないかと考えていた。
「おばあちゃんの帯はタンスの中にしまわれるケースが多い。おばあちゃんの思い出を形にできるのでは…世界に一つだけのお人形だ」。着物の帯は生地が厚く、作業にも時間がかかるが、きめ細やかなデザインが雛人形の衣装に適しているという。何よりも使い続けた帯だからこそ、人形への思いもひとしおである。
「その人にしかわからない思い出がその帯にはあると思います。そして帯のリサイクルにもつながり、SDGsとして無駄なく有効利用できる。」親から子へ、子から孫へ。今度は孫からおばあちゃんへ。
藪崎さんは既成概念にとらわれず、これまでの人形業界の流れに一石を投じる。