放送内容
2020/8/25（火）夜9時54分放送「#206～Spiral～」
天竜二俣のレトロな商店街にあるジーンズショップ、スパイラル。この地で18年。
福澤郁子店長「今の時代ってなんでも調べられるので、自分たちがこれはいいって思ったものを置いておけば、絶対探してくれる人がいる。」
いいと思ったものをとことん追ってきた。害獣として狩猟された天竜野生獣の皮を使った皮革ブランド「スパイラルダンス」は、その最たるもの。
「本当に最初は、ちょっと奥にあったcafeなんですけど、そこで、皆さんで、ジビエを楽しもうみたいな会をやってらっしゃったんですよ。単純にその時に、肉は食べているけど、皮はどうしてるんだろうって思って。ひょっとして、使えるんじゃないかと思って、捨ててるんだったら、もったいなあと思ったんです。」
話を聞いた地元の仲間が、剥いだ皮をくれた。自身の手でなめしてみたが、やはり素人には難しかった。協力してくれる業者を姫路と長野で見つけた。
「これくらいの穴があったりするんですけど、表情が全然、きれいじゃないのが、逆にかっこいい。」
革についた傷こそが、野生獣の生きた証。それが、深い魅力となる。
「内臓脂をとっておいてもらったんです。それをストックしてあって、これを何にしようかって取り合えず、精製してみたんです。そしたら、割とちゃんとした油がとれたので、靴のクリーム作れたら面白いと思って。」
脂も皮も時には、牙もすべてを使う。
「野生獣だけじゃなくて、それをきっかけに、生き物に対する気持ちみたいなものも、買う人にまで伝わるといいなっていう、壮大なビジョンがあったりします。」