2021年7月12日

全うする。

熱海市伊豆山の土石流から一週間余りが経過しました。

亡くなった方に心よりお悔やみ申し上げます。

そして被災された皆様、心よりお見舞い申し上げます。

 

私は発生当時、土曜日勤務でニュース当番でした。

11時40分頃にニュースを読み終えスタジオを出ると

目を覆いたくなるような、あの土石流の動画をSNSで確認。

言葉が出ませんでした。

それから15分後にはカッパ、ヘルメット、長靴をすべて装着し

カメラマンと記者、合わせて4人で熱海へ向かいました。

かろうじて新幹線が動いていたので、車両に乗り込みましたが

自分に何ができるのか。自問自答の繰り返しでした。

その答えは分からないまま30分。熱海駅前は多くの人で大混乱でした。

タクシー乗り場は100人程の行列。レンタカーを借りて取材のポイントまで向かうことに。

ただ、すでに交通整理が始まっていたことから、2キロ離れた場所に車を停め

自分たちの足で必死に歩いて向かいました。

その場所は規制線が張られ、はっきりと土石流を確認することが出来ませんでしたが

伊豆山地区にご実家があるという方とお話をさせていただく機会がありました。

「家族は無事。ただ、友人家族がまだ・・・。連絡は取れているんだが土砂で足止めくらってるんだよね」

返す言葉が全く見つかりません。無力でした。

ただ、お話させていただいた方の思いに触れ

「責任」を果たさなければという気持ちになりました。

捜索活動に加わることはできませんが

被災された方の声は伝える事ができる。

これを信じて全うするほかありませんでした。

 

現在も懸命な捜索活動が続く中、暑さも増しています。

厳しい環境下だと思いますが

一刻も早く行方不明の方が救助されることを願うばかりです。

 

そして、私は熱海の皆様に今の情報を的確にお伝えしてまいります。