台風の役割

こんにちは

朝晩は涼しくなってきて

だいぶ秋らしくなってきました。

先日は台風14号が西日本を直撃し

各地暴風や大雨となりました。

(画像:ウェザーマップ)

秋は列島に接近する台風が増加する台風シーズンでもあります。

これからの時期はより一層天気予報に注目していただきたいです。

ところで、この台風が実は季節の進みのカギを握っているというのは

ご存じでしょうか。

全ての気象現象には意味があります。

例えば、雨は水のサイクルの一環で

海が蒸発→雨が降る→川に流れる→海に流れる

こうして地球の水の量が保たれています。

では台風は何かというと、地球の気温を保つのに一役買っています。

もちろん雨もそうですが、気温への効果も大きいです。

台風は熱帯低気圧の一種で、文字通り熱帯でできます。

つまり台風は非常に暖かい環境で出来るものです。

それがだんだん北上して日本に暴風や大雨をもたらしますが

日本から遠ざかると今度は寒気を北から引き込み

一気に季節が進みます。

今回の台風14号は勢力は強くなく、その効果はあまり得られませんでしたが

そういった役割を果たしているのが台風なのです。

ですので、台風が来ないと熱帯の暖かい空気がずっとそこに留まり続けるので

地球の気温の偏りがなかなか解消できなくなってしまい

北の方はめちゃくちゃ寒く、南の方がめちゃくちゃ暑いという状態が続いてしまいます。

ただ、台風がなくても温帯低気圧という別の低気圧がその役割を果たしているので

台風が来ないからと言ってずーっと夏が続くわけではないのでご安心下さい。

気象予報士としてみなさんに言いたいのは

台風は近づいてくると本当に恐ろしく

被害が出ないことに越したことはないですが

地球も自分の暴走を防ぐために台風を作っているので

台風を責めないでください。

我々人間は地球に住まわせてもらっているので

台風が来た時に正しく備えるという

心持ちで過ごしていただきたいと思います。